高富屋のネタ帳

小噺ネタを上げます。落語が好き!!

江戸の小噺 六つ目

 

圓生百席(14)紺屋高尾/後家殺し

圓生百席(14)紺屋高尾/後家殺し

  • アーティスト:三遊亭円生
  • 発売日: 1997/06/21
  • メディア: CD
 

 

 

後家が一番

長屋の男どもが寄り集まって,女の品定め。


「うぶな振袖がいい」
「なんといっても年増にかぎる」
比丘尼もいいな」
「いやいや,後家さ。後家がいちばん」

後家が一番と意見一致。

「アーア。俺の女房め,はやく後家にならんかなア」

 

とまぁ、長屋の男どもなんてぇのはこんな奴らばっかだったらしいです。

知りませんですけどね、昭和生まれだから。

 

今日もよろしくお付き合いください。

 

夕立屋という小噺でございます。

 

夕立屋

 

「暑いねぇ、こういう暑い日には、一雨ざーっと来てくれるとありがたいんだけど。」
夕立屋「えー夕立や夕立、えー夕立や夕立。」
「なんだい、あの夕立屋ってのは、雨を降らそうってのかな、面白い、呼んでみよう、 おおーい、夕立屋。」
夕立屋「へい、毎度ありがとうございます。」
「お前さん、夕立屋ってぇくらいだから、雨を降らせるのかい。」
夕立屋「へぇ、さようでございます。」
「へぇ、で、いくらなんだい。」
夕立屋「へぇ、これはもうほんのおこころざし程度で結構でございます。」
「そうかい、じゃさっそく、三百文ほど降らしてもらおうか。」
夕立屋「へ、かしこまりました。」

なんてんで、男はしばらく呪文を唱えておりましたが、やがて雨がざーっと降ってまい りまして。
「おや、おかげて涼しくなったよ、だけど、こうして雨を自由に降らせたり、止ませた りできるなんて、お前さん、ただの人間じゃないね。」
夕立屋「はい、実はわたくしは、空の上に住んでおります、龍(たつ)、でございます。」
「なるほど、道理で不思議な術を知ってなさる、だけどねお前さん、夏暑い時は、こう してお前さんが、雨を降らしていれば商売になるけど、冬、寒くなったら、商売はどう するんだい。」
夕立屋「へぇ、寒くなりましたら、倅の子龍(炬燵)をよこします。」

 

今日はこんなところで。

ではまた明日。