高富屋のネタ帳

小噺ネタを上げます。落語が好き!!

江戸の小噺 七つ目

四本足

「ああ,四本足結構,何でも食うよ。だが,コタツだけはいけないよ」
「どうしてコタツだけ食えないんだ」
「あれはアタル(中毒)もんだから」

とんでもない輩がいたもんで。

まぁ、これも粋に返しているという見本のようなもの。

 

 

さて、今日も一つおつきあいを願います。

 

 ラーメン屋

あるところに、ラーメン屋さんが三軒並んでおりまして、
一番右の主人が
『日本一お いしいラーメン』
看板を出しました。すると、一番左の主人が

『世界一おいしいラーメ ン』
看板を出しまして、
さあ、真ん中の主人が困っちゃって、
出した看板が
『入り口は こちら』

 

 

今日は調子に乗って、もう一つ。

 

親子三人馬鹿 

 

落語の方には、よく馬鹿が出てまいります。
この馬鹿でございますが、馬鹿にもい ろいろ種類がありますようで。
四十八馬鹿、あるいは百馬鹿。
色気のがあるかと思うと、 食い気のがあったり、さまざまでございましす。
中には、兄弟で馬鹿、親子で馬鹿なんてんで。

「あんちゃん、あんちゃん、一年ってのは、十三か月だな。」
「馬鹿だな、そんな事を言ってるから、近所の人が、みんなお前の事を馬鹿だ馬鹿だって言うだ。
一年は十三か月じゃねぇ、十四か月だ。」
「そんな事ないよ、あたい、今聞いてきたんだから、じゃ、数えてみようか、一月二月三月四月五月、六月七月八月九月十月、ううん、十一月十二月お正月、ほらみろ、やっぱり十三か月じゃねぇか。」
「馬鹿、お盆が抜けてら。」

なんてね。てめぇの方がよっぽど抜けております。

「あんちゃん、来年のお正月とお盆は、どっちが先に来るのかい。」
「そんな事は、来年にならなきゃ分からないじゃないか。」

ってぇと、それを聞いていた親父が。

親父「うん、さすがに兄貴だけあって、考えがしっかりしている。」

なんて、変な親子があったもんで。

これもある愚かしい弟が、夜道端で物干し竿を振り回しておりまして。

「おい、お前なんやってんだい。」
「あ、あんちゃんかい、あのね、今お空でピカピカ光っているお星様がきれいだら、この物干し竿で、取ろうと思って。」
「馬鹿、こんところで、物干し竿振り回したって、星なんて取れるもんか、星はもっとうんと高いところにあるんだぞ。」
「そうなの。」
「当たり前だ、屋根へ上がれ。」

というわけで、二人で屋根へ上がりまして、物干し竿を振り回しておりますと、それを親父が見つけまして。

親父「おおい、おまえたち、何をやっているんだ。」
「あ、おとっつぁんかい、いまね、おとのやつが、お空で光ってるお星様取ってくれってぇから、この物干し竿で取ろうと思って。」
親父「馬鹿、そんな所で、物干し竿振り回したって、星なんざ取れやしねぇ、降りてこい、降りてこい。」
「じゃ、おとっつぁん、あのお星様ってのは、いったいなんなんだい。」
親父「いいか、よーくおぼえとけ、あれは、雨の降る穴だ。」

 

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